読んだ本
読みました。
求めていたものではないけれど、買って良かったと思える本でした。僕には合わなかった点と、良かった点を書いていこうと思います。
合わなかった点
①書籍向きの文章ではない
著者がブロガーさんとのことで、文章が読み難く感じました。具体的には、1つの文が短すぎたり、例えが多用されていたり、接続語とひらがなが多かったりといった点です。文字装飾と段落調整で視覚的効果が使えるblog向きなのかな?と思いました。
②論理が明快でない
誰にでもわかりやすいことを重視しているためか、例え・論理にひっかかることが多かったです。例としては、「印象派の手法は余計なものを省いていく引き算であり、まさに日本の和食の概念と一致する!」辺りですかね。言いたいことはわからないでもないんですが。
良かった点
①美術館に行きたくなる
巻頭カラーページや図を使いながら作品と作者について語られる魅力がとても素晴らしかったです。重厚ではありませんが、著者の方は本当に美術が好きなんだろうなあと感じさせる文章で、自分も見てみたいと強く思わされました。
②引き込まれていく全体の構成
印象派から現代アートへの時代の流れ、水墨画から絵画を離れアールヌーボー、曜変天目を経て現在の作品へ。どんどん引き込まれていきました。世界史的な繋がりや相互影響など興味を持たずにはいられない、という構成でした。
これだけ長く書いてることからも買って良かったという思いが伝わると思います。感想をまとめると、「比較的簡単でとっつきやすい、美術館に行きたくさせる本」です。
まんまと著者の方の策略にはまったなあという次第です。ブログも見てみたいです。
おわり。